第17回個展『朝餉、昼餉、夕餉(あさげ、ひるげ、ゆうげ)』

The 17th solo exhibition “Breakfast, Lunch, Dinner”(JAPAN)

札幌にあるカフェ北都館ギャラリーにて、「食べること」を主題にした作品を展示いたしました。

会期:
2021年4月28日(水)〜2021年5月10日(月)

会場:
カフェ北都館ギャラリー
(北海道札幌市西区琴似1条3丁目-1-14 )

from April 28, 2021 to May 10, 2021
Venue: Cafe HOKUTO-KAN Gallery
(Sapporo, Hokkaido, JAPAN)


〈会場設置文章〉※2段落目冒頭を一部変更しています。
今回は、2020年に制作した『朝餉、昼餉、夕餉』を中心に、改めて「食べること」を主題に作品を制作しました。
2020年に『朝餉、昼餉、夕餉』を展示した際の文章(参考資料)にも記載の通り、「食べること」については、摂取した栄養が自分の体を作り上げるという点もありますが、見聞きしたり、体験したりして取り入れたものなども、自分自身を作り上げていく要素になっているのではないかと考えています。
また、「自分はどんな人物である、だからこういった振る舞いをする」といったような、自分自身へのイメージも、日々なぞるように、繰り返し摂取・消化してまた自分を作り上げているような気もしています(違うイメージを摂取するようになったら、違う自分になっていくでしょうか?)。
子どものうちは、「テレビばかり見たらダメ」「暴力的なゲームはダメ」なんてこともよく注意されるのではないかと思いますが、そうした制限も、「見聞きしたもの、体験するものが自分を作り上げていく」ということが土台にあってのことかも知れません。
また、「食事」の周りには、食物そのものの他にも、「どんな時に」「どこで」「誰と」「どう食べるか」といったことも随分関わってきます。具合の悪い時や落ち込んでいる時にはあまり味がしないこともありますし、特定の人と食べたものや、特別な日に食べたものは強く思い出に残ったりします。
あるいはお酒を飲んだ後に炭水化物が欲しくなったり、お腹が空いていないのに口が寂しくて食べてしまうなどという、「そんなこと指示したっけ」と思うような食欲も、どこからかわいてくることがあります。食欲が湧いてから我慢することはできますが、いつどのように食欲がわくかは肉体によって全自動でなされていて、自分の体なのに、案外と自分のコントロール外のようです。
「食欲を生み出す」と「食欲を我慢しようとする」が、同じ脳で行われているのかと思うとそれもまた不思議な気がします。
参考資料に記したような、食事や肉体的な面の変化については、「私(高橋弘子)個人の場合」という条件付きで読んでいただければと思います。だいたい同じような食事を現在も続けていますが、美味しいと感じるものや食べたいと思うものが変わってきていて、「肉体というのは変わるもののようだ」と感じています。体調も良いですが、今の食事内容で長期的に体調が維持されるかどうかなどについては、引き続き様子を見ていきたいと思います。
私が食べてきたもの、摂取してきたものは、私をどのように作り上げてきたのか。自分を作り上げるために何を食べてきたのか、なぜ今それを食べているのか。明日以降の自分のために、今日は何を食べようか。今更ながらの手探りという感じです。
今日は皆さん何をどのように食べるのでしょう。それらが皆さんの体にとっても、心にとっても、よい栄養となっていきますように。
2021年4月
高橋弘子

「朝餉、昼餉、夕餉」(Breakfast, lunch, dinner), 2020, 900mm × 3600mm, アクリル、キャンバス

会場風景

「くちぐせ」(Way of saying), 2021, P12(455mm × 606mm), アクリル、キャンバス