第25回個展『化身』

25th solo exhibition “Incarnation”

北海道札幌市にあるギャラリー犬養での個展です。日本における死生観に焦点を当て、新旧合わせて18点展示いたしました。

会期:
2025年7月2日(水)〜7月13日(日)​

会場:
ギャラリー犬養
(北海道札幌市豊平区豊平三条1丁目1-12)

From Wednesday, July 2 to Sunday, July 13, 2025
Venue: Gallery INUKAI (Sapporo, Hokkaido, JAPAN)


【会場掲示文】
 この度は高橋弘子第25回個展『化身』をご覧いただき、誠にありがとうございます。
 2013年に制作活動を始めた時から狼をよく描いているのですが、そこから狼について調べるようになり、狼信仰を知るようになり、神道や自然崇拝、仏教などの信仰、日本における
習俗などの知識に触れる機会が増えました。
 札幌の住宅地に住んでいて自然とそこまで距離が近くもなく、近所の神社の主祭神も知らないままお祭りに行っていた私から見ると、昔の人たちが動物や自然などに畏敬の念を抱いて信仰を持つようになったというのはどのようなことで、彼らどのような感性を持っていたことだろうかと思います。そのような感性は現代の我々にも引き継がれているのでしょうか(あるいは、現代でも我々は何らかの信仰を常に組み立て続けているのでしょうか)。
そして、その中から、あるいはそれ以外のところから生まれた様々な儀礼や習俗なども大変興味深いものです。
 日本人というのは、どのような文化を持った、どのような民族なのでしょうか。そして私はどのような日本人なのでしょう。
 今回の個展では、日本におけるいくつかの文化や信仰の中から、死生観に焦点を当てて展示を校正しました。亡くなった人の霊は山にいくのか、海にいくのか、あの世にいくのか、それとも単に消えて無くなるのか。「死後、どこに行く」をどのように把握するかは、「私はどこから来たのか」を把握することにつながるような気がしています。
 会場内には、今回の個展までに読んだ書籍や作品の配置についての図面を設置しています。ご興味あれば合わせてご覧ください。 

2025年7月 高橋弘子
於ギャラリー犬養

202507ギャラリー犬養個展会場図