アートフェア『UNKNOWN ASIA 2019』


Art fair “UNKNOWN ASIA 2019”

会期:
2019年10月26日(土)~10月27日(日)
(10月25日(金)VIP preview)

会場:グランフロント大阪 ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター(大阪)

from Oct.26 to Oct.27,2019
(Oct.25 preview)
Venue: Knowledge Capital Congrès Convention Center(Osaka, Osaka, JAPAN)


 前回出展の際、初めてUnknown Asiaにお越しになった方から「(Unknown Asiaは)某アートイベントみたいな雰囲気ですね」という感想を伺いました。ギャラリーが出展しているいわゆるアートフェアっぽくはないということかなと思いましたが、「いっそのこと、もっとそのアートイベントっぽくしてみようかな」と考えました。
 その某アートイベントも、Unknown Asia同様に作家が自分でブースを出展する形式の販売会です。私はまだ行ったことはないのですが、SNSで写真や感想を見聞きする限り、とにかくアートやクラフトのブースがたくさんあって、ライブペイントなどもあり、来場者も多くてごった返しているという、たいへん盛況な印象があります。その中から、目当ての作品や新しく出会う作品を手に入れる訳で、「売れた!」という側にも「買えた!」という側にも喜び・楽しさがある状況を散見しています。
 目当ての作品を入手できるとか、新しく知った作家の作品を「買えた、それを所持出来るようになった」という楽しさってなんでしょう。買うということは、お金というツールを使って欲しいものを手に入れることです。それがアートでも、服や道具でも、それらの機能への満足とともに、「自分がそれを持っている、身につけている、使っている」という満足や納得があると思いますし、多かれ少なかれ、それらの選択・所持・着用などによって自己表現をしているのではと思っています。「どんな自分でいたいのか」のための買い物をしているのではないかということです。
 そういった趣旨から、今回は珍しく絵画以外の物販としてTシャツを用意いたしました。この頃描いている「纏う(まとう)とはどんなことか」を主題にした「纏(まとい)」のシリーズをプリントし、「纏うことを主題とした絵を纏う」というかたちにしました。


・シリーズ「纏(まとい)」について
 グループ展に出展する時に何気に気にしてしまうのは、出展メンバーの作風やそれまでにその主催者が開催してきた展示の雰囲気などです。webサイトやSNSなどで簡単に下調べ出来るので、便利な時代です。
 私が自分の作品として制作しやすい作品は明るくもなければ、愛想もない作品が多いのですが、参加することになったグループ展のほかの出展者の多くが明るさや可愛らしさなどを備えた作品を作っている場合もあります。そういうとき、「これはちょっと、さすがに多少は周りに合わせたほうがよいのではないか?」と思ってしまうのです(全体としてどんな展示にするのか、を気にするということもあると思います)。
 技術的な面だけで言えば、私にも明るい作品や可愛らしい作品も描けるかもしれません。ただ、無理にそうしようとすると、アイデアが全く膨らまない、内容に納得できない、つまらない、苦しい、という思いばかりになって、実際には描けない場合が多いのです。「何かに合わせなくては」というときの私は、不本意で着慣れないよそゆきを着ようとしているのです。
 思えば、あらゆる場面でそれぞれに何らかのものを纏っているように思います。会社や学校にいるとき、家族と共に家にいるとき、どこかで友人と会っているとき、出かけているとき、それぞれの場面に合わせて着替えていて、なんなら一人で家にいるときでも、うっすらと「こんな自分で過ごそうかなあ」というものを纏っているように思います。私たちは社会のなかで生活していますから、何も纏わないで過ごすということがあまりないのはきっと当然で、そのために、私自身もあまりにも無意識にいろいろなものを纏い、状況に合わせて着替えているのだろうなと思います。
 自分が何を着ているのかは、自分ではよく見えないかもしれません。もしかしたら自分が思っている以上に着こんでいるかもしれませんし、実は意外と素っ裸かもしれません。着慣れなくてイライラしたり、人前でへまをすることもあるでしょう。
 何かを纏っているという姿は、嘘の姿でしょうか。その人自身ではないのでしょうか。Aさん相手とBさん相手で姿勢が変わっているとき、その違いをどう判断するでしょうか。それとも、どれだけ着替えてもその人はその人でしょうか。あるいは、まるっきり何も纏わない姿であることが本当のその人自身で、本人にとっても快適でしょうか。
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