グループ展『異界の静国2 -ANIMALS-』


Group exhibition “ANIMALS”

会期:
2018年10月20日(土)〜11月4日(日)

会場:green&garden(京都)

from Oct.20 to Nov.4,2018
Venue: green&garden(Kyoto City,Kyoto,JAPAN)

私がこの世に生まれ落ちたときには、世界の全ては用意されていて、「生きていく」という舞台は決まっていたし、「死んでゆく」という台本も決まっていた。自分がどのように生まれてくるかを変えることは基本的にはできないし、いろいろな出来事や、他人のことだって、たいてい、良くも悪くも思い通りにはならないのだ。その世界のジレンマのなかで、「自分がいまのように生き続けられること」や「少し先の未来に自分が都合よくいられるか」のために、何をほんとうに犠牲にして、何をほんとうに守っているのかについて、「自分はそんなやつじゃない」と思うためのごまかされた自覚を持って生きていたり、「自分は苦労している」「ひどい目にあわされた」という(麻薬のような)自分の痛みを、いつまでも口に咥えて、酩酊しながら生きている。生まれてきたからただ生きているだけなのに周りの目のなかでの「自分」を、「自分の見え方」を守らなければと、躍起になっているだけのこと。そんなふうにたいして立派なこともなく、生まれてきたからただ生きているだけなのに、不思議に、無条件に、自分以外の誰かや何かが生きのびているとほっとするし、生きのびているからこの世界でやってくれることや、つくってくれるいろいろなものが、たまたま同じときに生きている私のことをふと照らしてくれて、そのことがときどき、ことさらに私を嬉しくさせている。

今回は、画材に木炭および木炭鉛筆を使用しています。木炭(もくたん)は木を蒸し焼きにして作られるものですが、蒸し焼きにされて死んだものが画材になって、作品を生む道具になることを思い起用しました。それにしても、植物において死はいつどのように訪れるのでしょうか。蒸し焼きになったときにほんとうに死んでしまうのか、死はあるのか、そのことも不思議です。ちなみに、木炭は冬の季語だそうです。

展示風景

“私は明日歌える(I am positive about that I can sing tomorrow.)” 2018, 210 x 297mm, charcoal, acrylic on paper

“ありがとう(gratitude)” 2018, 158×227mm, chacoal, acrylic on paper

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